演目紹介

2017年日本公演 演目紹介

白鳥の湖

白鳥(とその他の鳥たち)の魔法の国で繰り広げられる、この哀愁漂う幻想の世界は、トロカデロの代表的作品といえる。
悪魔によって白鳥に姿を変えられた美しい王女オデット、そして王子ジークフリードが、愛によってオデットをもうちょっとで救えそうになるというこの作品のストーリーは、チャイコフスキーが1877年に作曲を仕上げたときは、ごくありふれたテーマであり、人間が鳥になったり、反対に鳥が人間になったりというのは、ロシアの民話ではよくあることだった。
そして、モスクワのボリショイ劇場での初演時には、不成功に終わっている。
今日我々が知っている「白鳥の湖」は1893年のチャイコフスキーの死の1年後、サンクト・ペテルブルグ・マリンスキーバレエ団(旧キーロフバレエ団)によって、改訂されたものである。今日この作品が世界で最も良く知られたバレエとして存在するのは、作品の映し出す、神秘的なヒロインの悲哀が、古き良き19世紀のロシア・バレエ団の栄華とあいまって、人々の心を強くひきつけたからであろう。

ショパニアーナ

この作品は、1907年ショパンの生涯をテーマにサンクト・ペテルブルグで慈善公演用として、作られた作品である。
その後、ティアギレフ率いるバレエ・リュスによって改訂され、1909年に同バレエ団によって「レ・シルフィード」の題名でパリで初演された。今日では特定の役柄や筋書きが無く、クラシック・バレエの中で最初の抽象的バレエ作品として有名である。
フォーキンはこのダンス組曲をロマンティックなストーリー仕立ての中で、音楽と動きを一体化させて作りあげた。舞台の情景や雰囲気からは、「ジゼル」や「ラ・シルフィード」を思い起こさせるが、ショパンの気品ある音楽がこの作品に春の情緒を醸しだしている。

瀕死の白鳥

1905年にアンナ・パブロワのために振り付けられた作品。のちに彼女の代表作となる。
トロカデロはこの末期を迎えた鳥の姿を、独特の解釈で表現している。

パキータ

パキータは、19世紀後期にロシア、サンクト・ペテルブルグで紹介された当時から、フランス様式バレエの代表作品とされてきた。
1846年にパリ・オペラ座で初演され、その1年後のロシアでは、プティパの振り付けが上演された。
原作はドルデヴェツの曲にマジリエが振り付けをした2幕のパントマイム・バレエ。物語は、スペインを舞台にして、ジプシーにさらわれたカルロッタ・グリジ(「ジゼル」のモデルともなったバレリーナ)扮する若い娘が、若くてハンサムな士官を死の床から救うといったものだった。
バレエ・マスターに就任したばかりのプティパは、当時の彼の成功作品2作(ドン・キホーテ、ラ・バヤデール)の作曲を手がけていたミンクスに曲を依頼して、素晴らしい小曲を付け加えた。これにともなって、プティパ・スタイルのパ・ド・トロワとグラン・パ・ド・ドゥが振付けられ、これらはすぐに公演の目玉となり、今日これらのみが、パキータの一部として残っているといえる。趣向を凝らした振り付けで、古典舞踊の壮大な可能性をアピールし、そこに驚くようなステップの組み合わせが加わり、作品をより豪華なものにしている。

公演ではこの他に小作品を予定しています。
小作品についての詳細は、会場で販売予定の「公演パンフレット」をご参照ください。

ツイッター